Q37.住宅ローン控除 vs 経費計上:知っておきたい損得のルール

みなさまこんにちは。高須賀会計事務所です。
本日は「Q37.住宅ローン控除 と 経費計上どっちがお得ですか?」というテーマです。
自宅をオフィスにしている個人事業主にとって、「住宅ローン控除を多く受けるか」「経費を多くして節税するか」の判断は非常に重要です。損得を判断するための考え方について説明していますので是非最後までお読みください。
1. 経費にできるのは「利息」と「減価償却費」だけ
住宅ローンの返済額のうち、経費にできるのは「利息」の部分のみです。元本の返済は経費になりません。
これに建物の購入金額を耐用年数で割った「減価償却費」を加え、その合計に事業で使っている割合(按分比率)を掛けた金額が経費となります。
2. 「事業割合」で決まる3つのパターン
仕事部屋の面積が自宅全体に対してどのくらいを占めるかによって、受けられるメリットが大きく変わります。
| 事業用スペースの割合 | 住宅ローン控除の扱い | 経費計上の扱い |
| ①10%以下 | 全額(100%)が控除対象 | 事業分を実態に合わせて経費化できる |
| ②10%超 〜 50%以下 | 居住用割合のみが控除対象 | 事業分を実態に合わせて経費化できる |
| ③50%超 | 控除を受けられない | 事業分を実態に合わせて経費化できる |
3. メリットを最大化する「バランス」の見極め
経費を優先する場合: 事業割合を増やすほど、利息や減価償却費の計上額が増え、所得税・住民税が抑えられます。
ローン控除を優先する場合: 事業割合を10%以下に抑えれば、住宅ローン控除をフル活用できます。
どちらがお得かは、「現在の所得(税率)」と「ローンの残高・金利」等によって決まります。所得が高く節税メリットが大きいなら経費重視、ローン残高が多く控除額が大きいなら控除重視といったシミュレーションが必要です。
4.その他
【注意点】
そもそも事業割合が50%を超えると、住宅ローン自体の利用が制限される(事業用ローンへの切り替えを求められる)のが一般的です。
【経費について】
経費上の取引扱いに出てくる「経費」には、減価償却費、住宅ローン利息の他、火災保険料や地震保険料、固定資産税等があります。