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Q32.投資信託の分配金には税金がかからないものもあるとのことですが、分配金の税金について教えてください。普通分配金/特別分配金

みなさまこんにちは。高須賀会計事務所です。
本日は「Q32.投資信託の分配金には税金がかからないものもあるとのことですが、分配金の税金について教えてください。普通分配金/特別分配金」というテーマです。

日本では低金利の時代が続き、銀行預金に預けているだけでは運用成果を期待することができません。
運用成果を目的に、法人が資産運用として投資信託を保有するケースも多くなっているように感じます。。
投資信託を保有すると分配金を受け取ることがありますが、分配金にかかる税金・会計処理について解説します。

分配金の種類と税金

投資信託の分配金は普通分配金と特別分配金とに区分されています。
普通分配金、特別分配金かの判断は、分配落ち後の基準価額と元本を比べて行います。

普通分配金は、分配金のうち当初の元本を上回った金額のことです。
特別分配金は、分配金のうち当初の元本を下回る金額のことです。

特別分配金は、出資した元本が一部返って来たに過ぎません。儲けは発生していないので、税金はかかりません。
特別分配金は収益として計上せずに取得価額から減額するという処理を行います。

一方で、普通分配金には税金がかかります。普通分配金は運用成果による利益の分配です。
儲けが発生したということになりますので当然税金もかかります。

特別分配金の内訳が多い=運用成績が悪い

口座に毎月分配金が振込まれていると、なんだか嬉しくなりますよね。
ですが、その分配金が特別分配金の場合には注意が必要です。
先述の通り、特別分配金は単なる出資元本の払い戻しです。出資したお金が返金されただけなのです。
元本の払い戻しであるため税金がかからず、手取りも多く見えてしまいます。
運用状況が良い投資信託であれば、基準価額が上昇し普通分配金の割合が多くなります。
分配金を受け取った時は必ず内訳を確認するようにしましょう。

税務上の取扱いと会計処理

特別分配金)は元本の払い戻しということで益金はされず、取得価額から減額処理を行います。

設例

投資信託分配金400,000円
内訳:普通分配金200,000円、特別分配金200,000円
源泉所得税等:40,630円
入金額359,640円(400,000円-40,630円)

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
現金預金 359,640円 受取配当金 200,000
法人税等 40,630円 有価証券 200,000

分配金のうち、普通分配金の200,000円は受取配当金になり源泉所得税の対象となります。
特別分配金の200,000円は有価証券の減額処理を行います。

本日の内容は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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