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Q9 インボイス制度開始後、免税事業者への支払は消費税が控除できなくなるって本当ですか?

みなさまこんにちは。高須賀会計事務所です。
「Q9 インボイス制度開始後、免税事業者への支払は消費税が控除できなくなるって本当ですか?」というテーマです。
インボイス制度開始後、免税事業への支払は消費税が控除できなくなりますが、令和5年10月1日から6年間は経過措置があります。
本日はこの経過措置と、控除できなかった消費税の取り扱い(交際費)を解説します。
重要な内容ですが経理担当者向けの少し難しいお話となります。

令和11年9月30日までの経過措置

インボイス制度開始後は、免税事業者への支払いは原則として控除(仕入税額控除)が認められなくなります。
但し、経過措置として令和5年10月1日(インボイス制度開始日)から6年間は支払った消費税の内「一定の割合」については仕入税額控除の適用を受けることができるとされています。一定の割合については下表の通りです。

期間 控除(仕入税額控除)が認められる一定の割合
令和5年10月1日~令和8年9月30日まで 支払った消費税の80%
令和 8年10月1日から令和11年9月30日まで 支払った消費税の50%
令和11年10月1日以降(経過措置終了) 支払った消費税の0%

交際費の取り扱いはどうなる?!

法人が支出する交際費等の額は原則として損金不算入とされます。
損金不算入なので税金計算上は経費となりません。

但し、資本金1億円以下の中小法人では以下のいずれかの金額(限度額)までは損金算入することができます。
①接待飲食費の50%
②800万円
(参考:資本金100億円以下の法人は交際費等の額のうち接待飲食費の50%相当額までは損金算入が可能)

交際費の集計

法人が支出した交際費等について集計をする際、交際費は「税込価格」か「税抜価格」のどちらを用いるかと言うと、税抜経理を採用している場合、税抜価格で集計をするという決まりになっています。(税込経理の場合は税込価格)
(税抜経理採用の場合、①接待交際費の50%②800万円を超えていないかどうかを判定をする際、税抜価格を用いるということ)

ですが、インボイス制度開始後は、免税事業者に対して消費税を支払い、控除(仕入税額控除)ができなかった消費税額がある場合には、その金額も上乗せして交際費を集計することになります。

期間 飲食費交際費等の額
令和5年10月1日~令和8年9月30日まで 税抜価格+支払った消費税の×20%
令和 8年10月1日から令和11年9月30日まで 税抜価格+支払った消費税の×50%
令和11年10月1日以降(経過措置終了) 税抜価格+支払った消費税の×100%

数値例

課税事業者である当社は免税事業者であるA社に対して税込11,000円(内、消費税1,000円)の飲食費を支払った。
当社は税抜経理を採用している。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額
交際費 10,200円(*1) 現金 11,000
仮払消費税 800円(*2)

(*1)交際費に集計する金額は10,200円となる。(税抜価格+支払った消費税の×20%)
(*2)支払った消費税×80%は控除が可能。(経過措置)

5,000円以下の判定も考え方は同じ

また、交際費の範囲から「一人当たり5000円以下の飲食費用」は除外することが可能ですが、5,000円以下かどうかの判定も上記のような取り扱いとなります。
これまでは税抜価格を基に、5,000円以下かどうかの判定をしていましたが、インボイス制度開始後は、税抜価格に仕入税額控除が出来なかった金額を上乗せして判定をすることになります。

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